サンショウウオは、両生類であるため、カエルのように卵から孵化してから、エラ呼吸、肺呼吸へと変態していきます。
では、サンショウウオの幼生、幼体、成体のそれぞれの様子について説明していきます。
サンショウウオの幼生、幼体
基本的に幼生はエラで呼吸しますが、幼体は主に肺呼吸です。陸に上がる時期が近づくと、体や行動に変化が見られるようになります。適温できちんと餌を与えている幼生が、孵化から1ヶ月以上経過したら、早い個体はそろそろ上陸するかもと考え、上陸に向けた準備をします。
幼生が幼体になるシーズンは、初夏です。温度管理に注意してください。
自然下のサンショウウオにとって、一番生存率が低いのは幼生の時期です。小さく弱いため他の生物に捕食されたり、生息地の水たまりが干上がったり、トラブルに見舞われやすい時期だからです。しかし、飼育下では、上陸前後の死亡率が高いです。
理由として、ちょうど上陸する頃、気温(水温)が高くなるのに、幼体は幼生より高温に弱い傾向があるからです。上陸したての幼体は水域に時折戻ることがありますが、ケース内に、上陸しやすく、また水に戻りやすい場(適当な水域と陸域の境)がない場合が多いのです。
陸上で餌を食べるためには「手足を動かし、餌に近づき、相手に襲いかかる筋力と慣れ」が必要でもあります。
注意して幼体の時期を乗り越えましょう。
サンショウウオの成体
飼育ケージ
水槽やタッパーなど脱走されなければ何でも良いです。
レイアウト
土や倒木を入れたりして自然近づけ、掃除しやすくするために赤玉土に植木鉢のかけらの隠れ家だけだったりと自分にあったレイアウトをしましょう。
餌
基本的には活餌しか食べません。ミルワームは、餌を与えて栄養をつけてから与えます。サシは、釣具屋で手に入るウジムシの事です。ペットショップで売られてるコオロギは、口に入る大きさじゃないと食べません。
採集したミミズ、ワラジムシ等でも良いです。特にコオロギはお勧めです。どの餌もカルシウム剤などを振りかけてから与えると良いでしょう。
日々の管理
数日~数週間に1回のえさやり、たまにやる掃除、低温、湿度を高めに保ちます。
乾燥させると亡くなってしまうので注意が必要です。
暑さ対策
ほぼすべてのサンショウウオは暑さに弱いです。
15~20℃が適温です。
サンショウウオが成体になり、繁殖できるようになるまで5年かかると言われています。
まとめ
サンショウウオが卵から孵化し、幼生、幼体、成体となるには、いくつもの試練があることが分かったと思います。これから、飼われる方は、覚悟を持って飼育に挑んでください。